唐での生活

遣唐留学生として唐に渡った吉備真備は、その後なんと18年にも
わたり唐で生活をすることになります。

その間、吉備真備がどのような生活をしたのか、どこで学んだのかなど
一切不明ですが、研究者らの推察によると、最初は鴻臚寺という留学生
収容施設で他の留学生らと一緒に学び、一通り学び終えた後は他の学校
でさらに勉学に励んだとみられます。

特に、吉備真備は唐より帰国後、日本の学校制度を改革したり、儒学・法律・算術・中国語・書道など非常に幅広い分野に渡って学問を講義したりと、まさにマルチな働きぶりを見せていますので、唐での勉強もそれに相応したものであったと推測するのが妥当と思われるのです。

唐での生活費ですが、これもはっきりしているわけではありませんが、日本の朝廷よりあらかじめ大量の布や綿、砂金などを持たされていたとされています。

また、唐の政府より奨学金も支給されていたとの記録が残っていますので、それらを元に生計を立てていたと考えられます。吉備真備らには唐より書籍を持ち帰るという任務も課されていたそうですから、相応のバックアップがあったと考えられます。


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