真備が唐より持ち帰ったもの

吉備真備は、735年に唐より帰国しますが、その際には数多くの品を
日本に持ち帰ったとされています。

書籍、楽器、武器、測量器具・・・。

当時のことを記した扶桑略記という資料には、

「真備が唐より持ち帰った品々は、あまりにも数が多くて記すことができない。」

と書かれているほどです。

朝廷に献上されたと記録が残っているものを一部ご紹介すると、

  • 唐礼(書籍)
    >>唐の時代の典礼書。
  • 太衍暦経(書籍)
    >>唐の時代に考案された暦。
  • 太衍暦立成(書籍)
    >>『太衍暦経』の解説書。
  • 楽書要録(書籍)
    >>則天武后の撰によるとされる音楽書。
  • 測影鉄尺(測量器具)
    >>天文測量の器具。
  • 銅律管(楽器)
    >>銅製の笛。
  • 馬上飲水漆角弓(武器)
    >>漆塗りの弓。
  • 射甲箭(武器)
    >>鎧を射る矢。

などなど。もちろん、真備が持ち帰ったものはこれだけではなく、記録に残っているものよりもはるかに多くの品を持ち帰ったと推測されます。

彼がこれらの品をもちかえったおかげで、唐礼や楽書要録は実際の儀式に活用されたと考えられますし、太衍暦経は後に実際に採用されたりもしました。

日本の歴史に多いに活用されたわけです。


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